EnbioGroup

株式会社エンバイオ・ホールディングス
(東証グロース:6092)
事業紹介

水資源開発事業Water Resources Development

未来に向けた持続性と循環

世界をフィールドに事業展開してきたエンバイオ・グループでは、水不足に直面している中東地域の課題解決に取り組んでいます。自然エネルギー事業の力を活かし、ヨルダン北部のシリア国境地域において水資源開発事業を開始しました。
次の開発案件も複数の候補が挙がっており、事業の可能性を評価し、地域への貢献度も考慮に入れて選定してまいります。

ヨルダンでの水資源開発

ヨルダンでは電気料金が高く、上昇傾向にあることも開発課題になっています。
水不足を解消するだけでなく、未来に向けてより持続性の高い事業を実現させるため、水のくみ上げに必要な動力は太陽光発電によって得られる電力を使用します。また揚水に利用する井戸は、現地で放置され老朽化した井戸を調査・改修し、再利用することにしています。

ランニング費用を削減し、安価で安定した地下水資源の揚水と供給の実現を目指します。

自然エネルギーを活かした水資源開発の仕組み

地球環境に貢献するビジネスを展開しているエンバイオ・グループでは、水資源開発事業においても環境にやさしい特徴的な方式を採用しています。現地の送電網から供給を受けるのではなく、太陽光発電システムを設置してそのエネルギーで地下水をくみ上げるのです。

エンバイオ・グループが設置した太陽光発電設備と、そのエネルギーでくみ上げた地下水のため池(ヨルダン)。
現地入りして視察、そして地域の住民、企業、行政と協同で事業スタート

UAEの電気通信設備会社と知り合ったのが約4年前。自然エネルギー事業の海外展開を検討していた時でした。テレコムタワーにソーラーパネルを設置する事業を始め、中東における自然エネルギー利用促進の様々な可能性を議論しながら信頼関係を醸成していきました。

その中で、ヨルダンでの水不足の問題を知ります。ヨルダンの国土の90%以上の地域が年間降水量200mm以下で、国民1人あたり年間水資源は129m3にとどまります(※ 世界平均:約8,000m3、日本:約3,400m3)。水資源の開発と公平な利用が大きな課題のひとつとなっていました。近年はシリアなど近隣諸国から難民の流入が増え、さらに水不足が深刻化しているそうです。こうした水関連の課題の緩和策として、地下水の利用があります。井戸の水をくみ上げる電源に太陽光発電を活用することの検討に入りました。
現地入りして候補地を視察し、老朽化した井戸の使用可能性・補修の必要性を検討。地権者や市町村の有力者との面談も重ねました。
郷土料理を振る舞われ、一緒に時間を過ごすことで、地域に根ざしたビジネスであることを実感していきます。

※ 参考情報:国土交通省サイトより
https://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/hakusyo/H24/2-1.pdf

現地経済の活性化

くみ上げられた水は、近隣の住民や農園、流入する難民にも供給されます。持続性ある開発であることはもちろんですが、水の供給により現地の農業の活性化や雇用創出など、多様な経済発展に貢献していきます。

現地は、砂漠ではないものの、粘土質の赤土に覆われた地域です。
そこに井戸からくみ上げた水を、パイプを通じて供給。供給したところだけが畑となり農作物が育っています。

農業従事者や設備の管理等雇用の創出にも貢献しています。複数の難民家族も働いていて、素敵な笑顔で対応してくれます。
その様子を目の当たりにすると、この事業の素晴らしさを改めて感じることができます。

我々が設計した設備を通して塩分濃度を適切な値まで下げ、飲料水となった水を回収に来るトラック。彼らは家庭や企業に水を運びます。

多国籍なファイナンスチーム、エンジニアリングチーム(農業、電気)、オペレーションチーム
多国籍なファイナンスチーム、エンジニアリングチーム(農業、電気)、オペレーションチーム

エシカル消費につながる開発

エシカル消費推進事業

グループではエシカル消費推進事業もスタートしています。
エンバイオ・グループでは、環境・人・カラダにやさしい商品を通して、少しだけ立ち止まって考えてみる「ムリせずエシカル」という行動指針を掲げています。多くの方のエシカル消費の入り口となれることを目指しています。

エシカル消費推進事業

エシカルブランド【スークレルターカ】

この事業では中東の食文化に着目したナツメヤシの実であるデーツ商品も提供しています。商品の購入代金の一部が水資源開発の一部にあてられ、課題解決を支え、後押しする推進事業です。

公式販売サイト
待ったなしの中東の深刻な水不足

水は世界中どこでも大切な資源であり、その確保は人々や暮らし、文化を守る礎となります。本来なら誰もが等しく受け取るべき資源ですが、水不足に悩まされる地域では、生活や健康面はもちろんのこと、経済発展にも大きな影響が出ています。

水不足は猶予の無い世界規模の課題であり、清潔で安全な水が供給されるよう、早急に水資源開発していくことが求められています。

中東の一部では水不足が深刻化しており、原因には水資源開発の困難さが挙げられます。中東地域の給水普及率を上げていくには地下水をより広く利用することが重要で、持続可能な開発が急務です。

特にヨルダンでは、国土の90%以上が年間降水量200mm以下であり、国民ひとり当たりの年間水資源は129m3と極めて少ない地域です。水資源の開発と公平な利用が、重要課題となっています。

ヨルダンと日本の降水量比較